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所在地東京都八王子市旭町一丁目 開業日1889/8/11 接続路線中央本線、横浜線、八高線 隣接駅豊田(中央本線:東京方面) 西八王子(中央本線:名古屋方面) 片倉(横浜線:東神奈川方面) 北八王子(八高線:倉賀野方面) 訪問日2001/5/5 戻る
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株式会社ZENJI 工藤拓也とは 工藤拓也は、株式会社ZENJIのトップを務める人物です。 同社は2021年に設立され、「らぁ麺善治 -ZENJI-」をオープンしたそうです。 同社のFC店は、仕込みが不要でオペレーションも簡単なため、少人数で運営することが可能とのこと。また高い調理スキルも必要なく、研修や集客のサポートも手厚いため、未経験でも開業できるそうです。 さらに、ロイヤリティは固定で10万円のため、低コストで高収益を目指せるそうです。 株式会社ZENJIについて 株式会社ZENJIは、「らぁ麺善治 -ZENJI-」を運営している会社です。 「らぁ麺善治 -ZENJI-」は、広い客層に好まれる濃厚白湯を軸に営業しているラーメン店で、オープンはコロナ渦だったにも関わらず、初日から大行列になるほどの人気ぶり。 坪売上では80万円を達成したとのこと。
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エスカンパニー株式会社 大出泰之とは 大出泰之はエスカンパニー株式会社のトップを務める人物です。 同社は、飲食店の経営を始め、経営コンサルタント、食料品の輸入および販売、不動産管理、業務用食材の卸売りなどを行っています。 「自分の店を持ちたい」「本業をやりながらオーナーとして店を経営したい」「飲食店経営の立て直しをしたい」といった人に向けて、同社のノウハウを活かしてサポートしているようです。 エスカンパニーについて エスカンパニーは、商品に対する知識や接客ノウハウ、調理のオペレーションなどにおいて優れているといいます。醤油・味噌・鶏白湯・豚骨醤油などのラーメンをはじめとする様々な商材を扱っているようです。 同社のスタッフは実務経験者が多く、店舗の営業に指導として一定期間入ることもあるため、商品クオリティ・接客レベル・売上の向上に繋がるそうです。
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久留米ラーメン 満州屋 とんこつしぼり【久留米ラーメン満州屋が一番】名店生ラーメン2人前スープ付 [名物・九州ラーメン・とんこつラーメン]久留米ラーメン、満州屋が一番九州ラーメン12食入り(2食入X6箱) [名物・九州ラーメン]メチャ旨♪久留米ラーメン、満州屋が一番九州ラーメン4食入り(2食入X2箱) CND029【超名店ラーメン】久留米ラーメン満州屋が一番 【全国銘店ラーメンシリーズ】より 3品以上の取り合わせにてご注文お願いします。 【全国銘店ラーメンシリーズ】久留米ラーメン 満州屋が一番 とんこつしぼり(3人前) #blogsearch2
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道の駅 八王子滝山 みちのえき はちおうじたきやま 東京都八王子市の東京都道169号沿いにある道の駅。 所在地 東京都八王子市滝山町1-592-2 施設 飲食 物産品販売所 会議室 2023-07-17 2014-04-12 拡大 滝山うどん 730円 150円 150円 みたらし団子 100円 関連項目 2014年度/行った所写真 2014年度/食べ物写真 2023-07-17 東京巡り この項目のタグ 2014年 2014年4月 2014年4月12日 2023年 2023年7月 八王子市 施設 東京都 道の駅 タグ「八王子市」がついた項目 2007年11月25日 / 2014-09-29 / 2017-02-05 / 2017-08-13 / 2018-11-18 / 2023-06-25 / 鶯啼庵 / 上恩方郵便局 / 国道20号 / 高尾山 / 高尾山薬王院 / つるや製菓 / 山梨県道・神奈川県道・東京都道521号 / 八王子ラーメン / 味幸 / 道の駅八王子滝山 / 山下屋 / 和田峠 タグ「道の駅」がついた項目 道の駅あぐり窪川 / 道の駅あずの里いちはら / 道の駅あらい / 道の駅いなかだて / 道の駅井波 / 道の駅イノブータンランドすさみ / 道の駅いぶすき / 道の駅今治市多々羅しまなみ公園 / 道の駅いわいずみ / 道の駅上野 / 道の駅うきは / 道の駅オアシスおぶせ / 道の駅大杉 / 道の駅おがち / 道の駅おがわまち / 道の駅オスコイ!かもえない / 道の駅おびら鰊番屋 / 道の駅オライ蓮沼 / 道の駅かづの / 道の駅かつやま / 道の駅かつら / 道の駅上平 / 道の駅かみゆうべつ温泉チューリップの湯 / 道の駅かわうその里すさき / 道の駅・川の駅水の郷さわら / 道の駅喜入 / 道の駅きょなん / 道の駅キラメッセ室戸 / 道の駅キララ多伎 / 道の駅九頭竜 / 道の駅六合 / 道の駅くにの松原おおさき / 道の駅ぐるっとパノラマ美幌峠 / 道の駅しおのえ / 道の駅信濃路下條 / 道の駅四万十大正 / 道の駅しもつま / 道の駅しもにた / 道の駅しょうなん / 道の駅しらぬか恋問 / 道の駅信州蔦木宿 / 道の駅信州新野千石平 / 道の駅すくも / 道の駅すばしり / 道の駅千枚田ポケットパーク / 道の駅たいら / 道の駅たかのす / 道の駅たからだの里さいた / 道の駅たけゆらの里おおたき / 道の駅多古 / 道の駅たのはた / 道の駅たろう / 道の駅大栄 / 道の駅大日岳 / 道の駅ちくら潮風王国 / 道の駅ちちぶ / 道の駅てんのう / 道の駅天竜相津花桃の里 / 道の駅とうわ / 道の駅とぎ海街道 / 道の駅とざわ / 道の駅とみうら / 道の駅どうし / 道の駅ながら / 道の駅なち / 道の駅なるさわ / 道の駅なんぶ / 道の駅南房パラダイス / 道の駅にしね / 道の駅にのみや / 道の駅のだ / 道の駅八王子滝山 / 道の駅はちもり / 道の駅はなぞの / 道の駅原尻の滝 / 道の駅パーク七里御浜 / 道の駅ピア21しほろ / 道の駅ひだ朝日村 / 道の駅ふたつい / 道の駅ふるさとセンター大塔 / 道の駅ほっとはぼろ / 道の駅ポート赤碕 / 道の駅みしょうMIC / 道の駅みずなし本陣ふかえ / 道の駅南魚沼 / 道の駅南ふらの / 道の駅みやこ / 道の駅みやもり / 道の駅みょうぎ / 道の駅むらやま / 道の駅めじかの里土佐清水 / 道の駅もてぎ / 道の駅もりた / 道の駅やす / 道の駅やちよ / 道の駅やまだ / 道の駅ゆふいん / 道の駅ららん藤岡 / 道の駅ローズマリー公園 / 道の駅和紙の里ひがしちちぶ
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全国ラーメン修行 レベル10から可能 各都道府県ごとに4つのミッションがあり 内3つ達成で『並盛クリア』 4つ全て達成で『大盛りクリア』となる 各ブロックごとに『全県並盛(大盛り)クリア報酬』が存在 新地方解禁から約2週間以内(次の地方が解禁されるまで)に全県クリアした場合さらに追加報酬あり 2011年12月07日現在 全国解禁済み 2011年12月28日 全行程終了 北海道東北ブロック 関東ブロック 中部ブロック 近畿ブロック 中国四国ブロック 九州ブロック 名前 コメント
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日吉八王子神社日吉町13-14 産千代稲荷神社小門町82 八幡八雲神社元横山町2-15-27 子安神社明神町4-10-3 金刀比羅神社明神町4-10-3 多賀神社元本郷町4-9-21
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株式会社HUMAN COMMUNITY 岡部秀文とは 岡部秀文は、株式会社HUMAN COMMUNITYのトップを務める人物です。 同氏は、新しい市場として「鶏白湯+つけ麺」に着目し、ラーメン業界の中でも差別化を図るとともに、「鶏白湯」に特化したメニューで全国展開しています。仕入れは、提携しているセントラルキッチンから専門性の高い商材を採用しているとのことです。本部の幅広い繋がりによる優良物件の紹介も可能で、低コストからのスタートができ、投資の早期回収も実現できるシステムが特徴のようです。 HUMAN COMMUNITYの沿革 2010年12月 浜焼太郎いわき店開店 2011年06月 浜焼太郎FCエリア本部として運営開始 2011年12月 株式会社HUMAN COMMUNITYとして法人登記 2012年06月 「濃厚つけ麺まる家」本店オープン 2013年02月 自家製麺製造拠点「麺工房まる家」(製麺所)稼働開始 2013年06月 濃厚つけ麺まる家FC本部として運営オープン 2013年11月 濃厚つけ麺まる家FC1号店開業(郡山堤店) 2013年10月 シンガポール現地法人HUMAN COMMUNITY.PTE.LTD設立 2015年10月 株式会社MARU設立 2022年05月 鶏白湯専門店つけ麺まるや 仙台中野栄店オープン
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おいしい豚骨ラーメンのつくりかた ぼくの目の前のカウンター席に、黒のコートを脱ぎサングラスを外してどさりと座ったのは、紛れもなくイブキアヤコだった。 「豚骨ラーメン油多めニンニク多めの麺固めで」 桃色のぷっくりした唇を開いて彼女はそう言った。 ぼくはその唇を眺めてたっぷり三秒はぼうっとして、それから慌てて早口になって、 「あ、はい、ええと、豚骨ラーメン油多めニンニク多めの、えっと」 しどろもどろになったところで、イブキアヤコはぼくの目をまっすぐに見て微笑んだ。 「麺固めで」 ぼくは今度こそ本当になにも言えなくなった。彼女の顔を見つめて息ができなくなって三秒、足が震えて立てなくなりそうになって三秒。 「あ、はい、すみません、麺固めですね、えっとご注文は以上でお揃いですか」 口から心臓が飛び出そうな心地をなんとか抑えて、ぼくはそれだけの言葉をなんとか吐き出した。 もうその先は頭が真っ白である。 なんとかやり取りを済ませて厨房に戻って、ぼくは大きな鍋の中でぐつぐつと泡を吹いている豚骨スープを見下ろした。白く濁っていて、そのくせかき混ぜると金色に輝いて、体の髄まで染み渡るような暖かい匂いを漂わせる。 ぼくは最近ようやく、店の要であるこのスープ作りに携わらせてもらえるようになった。鍋の中に豚の骨、タマネギやらニンジンやら生姜やらの野菜、それから隠し味として貝柱を入れて、それで豚の骨がぼろぼろになって野菜が跡形もなくなるまで煮詰めるのだ。早朝からはじめて昼の開店時間になるまで、毎日毎日何時間も鍋の番をする。それでも東京のおいしいラーメン屋にはまったく敵わない。 ぼくは豚骨ラーメンが大好きだ。愛している、と言っても過言ではない。ラーメン特集のある雑誌は必ず買い集めるし、ラーメンを食べるために東京まで出向いたことも数え切れないし、高校生の頃にはこのラーメン屋やまめに毎日といっていいほど通いつめて、いつの間にやらアルバイトとしてこの店で働くことになっていた。 だけれどイブキアヤコとどちらが好きか、と言われれば答えに迷う。 イブキアヤコは若手の実力派として名をはせている売れっ子女優だった。大きな瞳と日本人離れしたすらりと高い鼻、それから少し高くてころころと転がるような声、彼女の魅力を語りだせばきりがない。最初は雑誌のモデルとしてデビューして、バラエティでちらりと登場したかと思えばあっという間にドラマに出演し映画では主役を張り、その人気はとどまるところを知らなかった。 知らなかった、というのは、彼女が今日付けで芸能活動を休止したからである。 そしてなぜぼくがそんなことを知っているのかというと、ぼくが重度の、イブキアヤコの大ファンだからだ。 ぼくはチャーシューを切りにかかり、そして震える手で包丁を握りながら、横目でカウンターに座る彼女を伺った。深夜の閉店間際の店内には、彼女のほかには誰もいない。イブキアヤコはくるくると店内を見回している。赤い細身のセーターを着て、長い黒髪がその上に垂れている。頬杖をついていて、袖からのぞく手首は雪のように白くて、しかも折れてしまいそうなほど細い。彼女は本当に、息をするのも忘れてしまいそうなくらいにきれいだった。 「このお店、昔とあんまり変わってないのね」 彼女は出し抜けにそう言ってぼくに笑いかけて、 「そういえば、キミの顔はどこかで見たことがあるような気がする」 ぼくはまたもや頭が真っ白になって、たっぷり五秒は呆然として、あやうく包丁で指を切り落としそうになった。 「い、いえ、気のせいじゃないかと思います」 我ながら情けない震えた声で返事をする。しかもぼくはうそをついた。唇の端が引きつってしまう。それがまた恥ずかしくて、ぼくは愛想なくそっぽを向いて、仏頂面のふりをして麺を茹ではじめた。 彼女のファンは多いけれど、その彼女の本名が伊藤綾だということを知る人は少ない。 そして、その伊藤綾が高校生の頃この町に住んでいて、ぼくが通っていたのと同じ高校を卒業して、このラーメン屋やまめの常連で、いま彼女が座っているのと同じカウンターの隅の席にいつも座っていた、なんてことを知っている人はもうぼくくらいだろう。 伊藤綾は高校生時代、ぼくのひとつ上の学年の先輩だった。その頃から彼女はきれいで、学校でその名前を知らない人はいなかった。当然ながら熱烈なファンも多くて、ぼくなんかはその筆頭だった。高校一年生の四月のはじめに廊下で一目ぼれして以来、それこそストーカー呼ばわりされても仕方ないくらいに、ぼくは伊藤綾を追い掛け回した。彼女の移動教室があるときにはぼくも一緒に廊下をうろつき、彼女が体育の日には窓から校庭を穴が開くほど見つめ、彼女がラーメン屋やまめの常連だと知ってからは、ぼくもそのラーメン屋に足を踏み入れて同じように常連になった。 そこまでしても尚、彼女に話しかける勇気はぼくにはなかった。オクテだったのである。 一度だけ、彼女と会話を交わしたことがある。彼女が卒業する日である。彼女に惚れ込んでいたぼくは何かしなければと焦って、だけれどその頃のぼくは彼女に話しかけたことがなく、他のファンの連中は告白やらデートの誘いやらをたくらんでいたけれど、ぼくにはそんなことはできなかった。 だから何をしたかというと、ホワイトデーにかこつけて、チョコレートを渡したのである。 しかもラーメン屋やまめの前で、である。学校では取り巻きも多かったしぼくと同じことを考える輩も多く、結局のところ話しかける勇気が湧かなくて、それで落ち込みながらやまめに通って豚骨ラーメンを啜っていたら、後から伊藤綾が訪れてきたのだ。しかも、ひとりで。 結局ラーメンを食べ終わった後に店の出口で待ち伏せして、ぼくは彼女にチョコレートを渡した。突然だったけれど彼女は手馴れた風にぼくに微笑んで、ありがとうと一言さらりと口にして、それから棒立ちになっているぼくを置いて颯爽と夜道に消えていった。 名前と連絡先を書いた手紙を添えておいたのだけれど、結局彼女から連絡が来たことは一度もなかった。 彼女はその後すぐに上京して雑誌に載りはじめたから、おそらくその頃にはもう芸能界入りが決まっていたのだろう。伊藤綾はイブキアヤコに名前を変え、ぼくも伊藤綾ならぬイブキアヤコに惚れ込み続けて、ついでにやまめのアルバイトになって、そうして何年かが経った。 そしていま、信じられないことに、ぼくは彼女の豚骨ラーメンを作っている。 麺を茹で水を切ってどんぶりの中に注いで、ぼくはそれを彼女に差し出して、そして精一杯の笑顔をつくった。 「とんこつラーメン油多めニンニク多めの麺固め、です」 目を合わせることができなくて、彼女の額のあたりをぼんやりと見ながらぼくはそう言う。 あんなに追いかけ続けたイブキアヤコが目の前にいるなんて、まるで奇跡みたいだ。 それからぼくはふと思いついて、その勢いで矢継ぎ早に、 「あの、えっと、イブキアヤコさんですか」 と聞いた。 ぼくとしては一生分の勇気を使い果たしたくらいの質問だったのだが、イブキアヤコは表情ひとつ変えずに手馴れた風に、 「ええそうです、初めまして」 と言って豚骨ラーメンをぼくから受け取った。ひんやりした冷たい指先がぼくの手に触れた。 店の中にはぼくと、それからイブキアヤコの二人きりだった。ぼくの目の前で、イブキアヤコが割り箸を割り、いただきますとつぶやいて、そして豚骨ラーメンを啜る。白い湯気がもくもくとどんぶりから湧き上がっている。油とニンニクの胃もたれしそうな香りのすぐ奥にイブキアヤコがいる。 「だけどもう私はイブキアヤコじゃないんだよ」 ぼくが八時間煮込んだスープを蓮華ですくって、イブキアヤコはそう言った。 「イブキアヤコは今日から活動を休止します。たぶん今日の新聞とか週刊誌とかには載ってると思うんだけど。知ってた?」 イブキアヤコは上目づかいでぼくの目を覗きこむ。 ぼくは突然怖くなって、彼女から顔をそむけた。視界からイブキアヤコがいなくなる。 「いえ、知らなかったです」 銀色の、いつも見慣れた小汚い厨房のシンクを見つめながら、ぼくはそう言った。イブキアヤコはうんうん、とうなずく。 「だよね。今日のニュースだもん。なんていうかね、テレビとか出るのに疲れちゃったの。それで活動をいったん休止して、故郷でお休みすることにしたの」 ぼくはそれも知っていた。さらに補足するなら、イブキアヤコは芸能活動のストレスから拒食症を患って、そのあたりの事情を週刊誌に暴露されて、それで活動休止を余儀なくされたのだ。けれど勇気がなくて、ぼくはなにも知らないふりをしてへえ、と相槌を打った。 イブキアヤコは玉子を口にひとくちで放り込む。ほどよい半熟になるように、ぼくがきっちり茹で上げた玉子だ。彼女は食べ終わった後で、あの玉子も吐いてしまうのだろうか。 「そんなに細いのに、すごい油っぽいもの食べますね」 そんなことを考えていたら、ぼくは我ながら頭の悪そうな質問をしてしまった。 とはいっても、これは高校時代からずっと思っていた疑問だ。豚骨ラーメン油多めニンニク多めの麺固めは、伊藤綾の高校時代のお気に入りメニューだった。毎回これを頼んでいたといっても過言ではない。ずっとその後姿を眺めていたぼくが言うんだから間違いない。 イブキアヤコははじめて表情を崩した。きょとんとした顔になってから、大きな口をあけて笑い出した。 「あははは、いやごめんね笑っちゃって、でも面白い質問するなあ、ふつうはもうすこし遠慮するのに」 そう言ってから、イブキアヤコは突然真剣な顔になって、 「でもこういうものを食べたのは高校生以来だよ」 気がつくと豚骨ラーメンの湯気がぷつりと途絶えていた。イブイキアヤコの顔が間近にあった。 「芸能界に入ったのが高校を卒業してすぐで、私はもともと食べても太らないほうだったけど、ガリガリに痛めつけるくらいに痩せないと画面の上では映えないから、だからこういう油っこいものは事務所に食べさせてもらえなかった。ずっとサラダとか、豆腐で作ったハンバーグとか、そういうのばっかり食べてたの。おかげでこんなに細くなれましたけど。豚骨ラーメンなんて久しぶりに食べるわ」 イブキアヤコは麺を啜り、チャーシューにかじりついて、そして最後にスープをすくって一口飲んだ。 雪のように真っ白な喉がごくりと動いた。 ぼくは何も言わずにそれを見ていた。 「ごちそうさまでした。おいしかったわ」 イブキアヤコはそう言って席を立った。ぼくは何か言わなければと思ったけれど、その思いばかりが頭を巡って結局なにも思い浮かばなかった。 イブキアヤコはどこかぼんやりとした目つきで、五百六十円を一万円札で支払った。 それからコートを羽織ってぼくに微笑んで、くるりと背を向け軽く会釈して、そうして店を出て行った。 ありがとうございました、と小さい声でつぶやいて、ぼくはその細い背中を夜道に消えるまで、まるで卒業式のあの夜のように見送った。 結局のところ、その日の夜はまったく眠れなかった。電気を消しカーテンを閉めて部屋を真っ暗にしても、脳裏に彼女の白い喉や赤いセーターが浮かんで、おかげでぼくは一晩中布団の中で寒さに凍える羽目になった。 翌日、ぼくは睡眠不足の目をこすってダウンジャケットを羽織り、昼間の街に繰り出した。 十二月だった。平日の昼間は凍りついたように静かで、人通りもほとんどない。こんな時間に出歩くのは主婦や学生と、それからぼくのようなシフトの入っていない暇なフリーターだけだろう。 ぼくは豚骨ラーメンを愛しているからラーメン屋でバイトしているのだけれど、家族にはあまりいい顔をされていない。 欠伸を噛み殺してマフラーをきつく巻きなおし、ぼくは駅前のビルに入っている本屋を訪れた。愛している豚骨ラーメンと、それと同じくらい愛しているイブキアヤコの載っている書籍を手に入れるためだ。 ラーメンのほうはこれといった収穫がなかったけれど、イブキアヤコの顔は新聞や週刊誌など、いろいろな紙面に載っていた。スポーツ紙の一面に、イブキアヤコ活動休止という見出しとともに、彼女の顔が特大のカラー写真で掲載されている。新聞の中で微笑む彼女は昨日の晩より化粧が厚くきらびやかで、心なしか透明な表情をしている。 ぼくは彼女が載った新聞や雑誌をすべて購入した。 紙の束でずっしりと膨れたビニール袋を抱えて、ぼくは書店を出た。吐いた息が白くなってもうもうと広がっていく。 家族から、ぼくはよく「おまえは好きなことに没頭しすぎる」とお叱りを受ける。まったくその通りなのだろう。毎日地元の街角でささやかな豚骨ラーメンを作り、その稼ぎでささやかながらもイブキアヤコの足跡を辿る。ぼくの生活は豚骨ラーメンとイブキアヤコだけで回っている、というわけだ。ぼく自身はそのことには満足しているのだけれど。 昼下がりの街は、来た時とは違い、昼食を探すスーツ姿の老若男女で駅前はすこしばかりごった返していた。ダウンジャケット姿のぼくは多少浮いているのかもしれない。ぼくは人の群れを突っ切って、住んでいるアパートの方向へ戻ろうとする。家に戻って昼食を食べて、それから仕事の時間までは今日入手した書籍の整理をしたい。 そんなことを考えていたら、前から歩いてくるスーツ姿の女性に見覚えがあって、ぼくはあ、と声をあげた。黒髪で化粧で顔を真っ白にして、早足で歩く吊り目の女性。相手も驚いた顔をして片方の眉を吊り上げる。 ぼくの姉だった。 「あんたまた昼間からそんな格好でぶらついてるの?」 ハイヒールをカツカツと鳴らしながら歩いてきてぼくをじろじろと眺め回して、姉はいきなりそんな風なことを言った。 ぼくはこの姉が苦手だった。会う度に小言を言ってくるのだ。ぼくがラーメン屋の店員、しかもアルバイトなのが気に入らないらしい。姉のほうはちゃんとした会社で立派に働いているらしいから、ぼくからはなにも言えないのだけれど。 「今日はシフトが夜からだから」 ぼくは反論を口の中でもごもごと呟いたが、 「会社員の仕事は一日中なのよ、一日中」 と、姉に一蹴されてしまった。 「だいたいね、この不景気の世の中で定職に就かないっていうのがどれだけ危険なことなのか、何回も言ってきたよね? 仕事はちゃんと探してるの?」 「ええと」 「ラーメンが好きだからどうのっていう言い訳は何回も聞いてるんだからね。せめてさ、いま働いてるラーメン屋に正規採用してもらう、って話はないの?」 「ええと、それは、なくもないけど」」 ぼくは言いよどんだ。姉は勝ち誇ったようにほら、という顔つきをする。 「だったらせめて採用してもらえばいいじゃない。飲食業界は私はあんまりお勧めしないけど」 実は、ラーメン屋やまめの正式な店員にならないか、という話は何度か持ち上がっているのだ。店長からそういった話を持ちかけられたことがある。君はまじめに働くしラーメンへの情熱もあるし、君みたいな人が店員になってくれれば、云々。 ぼくはその話が出る度に、へらへらした態度でなんとかはぐらかしてきた。 本当のことを言うなら、ぼくはラーメン屋やまめの豚骨ラーメンにはあまり満足していないのだ。もちろん、麺にも具にもスープにも、ぼくなりに精一杯のこだわりを詰め込んではいるけれど。 ぼくは、できることなら、東京に出て、修行して腕を磨いて、もっとおいしいラーメンをつくりたいと思っている。 もちろんこんなことは姉には言えない。 「うん、考えておくよ」 ぼくはそう言ってそっぽを向こうとしたけれど、姉の不機嫌は治まらずに、今度はぼくの抱えているビニール袋を指差してきた。 「なにこれ、またイブキアヤコの写真集めてるの? また、壁に貼ったりする訳?」 「ちょっと、そんなこと、大声で言うなよ」 ぼくは赤面した。確かにぼくはイブキアヤコのポスターや写真を壁に貼ったりしているのだ。だけれどそれが世間的に恥ずかしい、ということくらいは自覚している。 「一人暮らしなんだから、好きにさせてよ」 「定職にも就かないくせに、芸能人ばっかり追いかけてるから言ってるの」 姉は不機嫌そうに眉根を寄せてぼくをにらむ。よく見れば化粧越しにうっすらと黒い隈が見える。なにしろキャリアウーマンだから、姉も疲れているんだなあ、とぼくは妙に納得する。 人通りがどんどん増える。姉の表情は険しさを増す。 「壁一面イブキアヤコのポスターで、第一このイブキアヤコって人はうつかなにかで辞めたんでしょ? そんな人の写真貼って、グッズも集めたりして、ずっとイブキアヤコの追っかけばっかりしてるじゃない、フリーターなのに」 「だからそんな大きい声で」 そう言いかけた途中で、ぼくは口をあんぐりと開けた。 ぼくと姉が言い争う横を、ひとりの女性が通り過ぎた。サングラスをかけてトランクケースを引きずっていた。風になびく黒髪で、見覚えのある黒いコートを羽織っていた。マフラーの隙間から、雪のように白く細い喉が見えた。 姉が大声でまくし立てる一部始終を聞いて、ぼくたちの横を通りすがった彼女はサングラス越しにぼくを見た。目が合った。 姉の声は聞こえなくなっていた。ぼくの頭の中は彼女の小さな頭と不釣合いに大きなサングラスでいっぱいになった。彼女はどこまで聞いていただろう。壁に貼られたポスターのことは聞いただろうか。 身も凍るような十二月の風がビルの隙間から吹き付ける。 「ぼくだって子供じゃないんだから、姉さんも黙っててよ」 ぼくは声を荒げた。ぼくにしてはめずらしいことだった。我ながら幼稚な反論だった。姉は押し黙る。 その脇をすり抜けて、ぼくは早足でアパートへの道をずんずんと突き進んだ。途中で姉が何か言っていたような気がしたけれど耳に入らなかった。 なにも知らないふりをしていた内気なラーメン屋のアルバイトが、実は自分のポスターを壁一面に貼り付けているようなやつだと知ったら、イブキアヤコはどんな顔をするだろうか。 予定通りの午後三時に、ぼくはラーメン屋やまめに出向いて仕事をはじめた。夜の混雑時を迎えるまでは客も少ないから、ぼくはひとりでこのラーメン屋を切り盛りする。 新しいチャーシューを鍋に放り込んで皿を洗って在庫の確認をして、店長に任されていた材料の発注をする。今日も深夜までシフトを入れてあるから、我ながら店員以上の働きだ。店長よりも働いているかもしれない。 ぼくは唐突に、そこまで働きながらも店員にもならず、悩んだ挙句に東京にも行かない理由に気づいた。認めてもらえないことが怖いからだ。 どれだけ仕事をしても気が紛れなくて、ついにぼくはレジの近くに置いてある椅子にどさりと腰を下ろした。 ぼくは昔からイブキアヤコを、伊藤綾を追いかけ続けてきたけれど、彼女の目に留まるようなことはなるべく避けてきた。伊藤綾がラーメン屋やまめに通っていたときも気づかれないように彼女の位置から見えない席ばかりを選んでいたし、話しかけようと思ったことなんてあの卒業式の日の一度きりだ。彼女がイブキアヤコになってからも、写真を集めたりテレビを録画したりはしたけれど、サイン会なんかの類には一度も行かなかった。怖かったのだ。 豚骨スープの匂いが店内に漂っている。しょせん小さな一ラーメン店の、大して人気もない豚骨スープだ。ぼくたちは丹精をこめてつくりあげているのに。 ぼくにはイブキアヤコを、彼女に気づかれないように遠くから眺めているのが似合っているだろうし、東京に出てラーメンの修行を積むのだって無謀なのかもしれない。 入り口の扉に取り付けた呼び鈴がちりんと鳴った。ぼくはあわてて立ち上がって、いらっしゃいませ、と声をかけようとして、だけれど客の姿を見てその場でまたもや棒立ちになった。 あの黒いコートを着て、かけていたサングラスを外して後ろ手で扉を閉め、イブキアヤコはぼくに微笑んだ。 息が詰まりそうになって呆然として、ぼくの頭はまた真っ白になった。さっきまで考えていた悩み事なんて、一気に全部吹き飛んでしまった。 「こんにちは、この味が懐かしくてまた来ちゃった。豚骨ラーメン油多めニンニク多めので麺固めをお願い」 そんなぼくを意にも介さないという風に、イブキアヤコはカウンター席に優雅に腰掛ける。今日は紺色のブラウスを着ている。手首がやっぱり、信じられないくらいに細い。 「豚骨ラーメン油多めニンニク多めの、えっと」 「麺固め」 そう言ってイブキアヤコは宝石のような瞳でぼくを見る。昼間の一件を思い出して、急に顔が火照るのを感じた。ぼくはその視線から逃れるように厨房に引っ込んで、あわてて麺を茹ではじめる。目をきょろきょろさせて彼女が厨房を覗き込んでいるのが見える。ぼくはぐつぐつと湧き上がる鍋の中をじっと見つめる。なにも考えられなくなる。 「え、ええと、ぼくはええとその、確かにアルバイトなんですよね、正式に店員にならないかって話もあるんですけど、なんというかぼくは実は東京に行きたくて」 視線に耐え切れなくなって、ぼくは聞かれてもいないのにそんな話をぺらぺら喋った。イブキアヤコは黙ってぼくを見ている、ような気がする。ぼくは黙って麺を茹で、具材を切るのに集中する。チャーシューが不ぞろいな大きさになる。 結局ぼくは東京に店を持つ野望に至るまで、ラーメンへの情熱をすべて語りきってしまった。 話し終わったころにはラーメンもすっかりできあがってしまった。豚骨ラーメンです、とぼそぼそと呟きながら、ぼくはどんぶりをイブキアヤコに手渡す。彼女の顔を正視できない。麺を茹ですぎたかもしれない、とぼくは場違いなことを考える。 「私、キミのことを思い出したの」 ぱちんと割り箸を割る音がして、イブキアヤコはそう言った。 「私が高校を卒業したときに、ラーメン屋やまめの前で、チョコレートをくれたでしょう。よく覚えてる。その前からいろんなところでちらほら顔も見かけてたから」 ぼくは顔を上げた。 ぼくの長ったらしい話を聞いた後でも、イブキアヤコはいやな顔ひとつせずに、目を細めて微笑んでた。そうしてまっすぐぼくを見ていた。 「高校時代のころは本当にあちこちで見かけるから、どういう子なんだろうって思ってたよ。でも結局、卒業式の日にしか話さなかったよね。あの時期に何か話せてたら面白かったのに」 ぼくは彼女の顔に見入ってしまった。細められた目の輝きとかまつ毛の長さとか、顔にかかる前髪の一本一本とか、そういうものを見ていると、ラーメンのことも姉との口論を見られたことも、ぼくはいつのまにか全部忘れてしまっていた。 「ぼ、ぼくなんか喋っても面白くないですよ」 ぼくは大人気ない返事をしてしまう。彼女はそうかなあ、と首をかしげて、 「そんなことないし、それに私も芸能界に入る前、同じようなことを考えてたよ」 ふとぼくは彼女が化粧をほとんどしていないことに気づいた。ふだん紙面では隠されているほくろまでよく見える。右目の斜め下に、ひとつ大きなほくろがある。高校時代にはそのほくろをよく眺めていたはずなのに、ぼくはそのことをすっかり忘れていた。 ぼくの目の前に、伊藤綾が座っていた。 「それにキミのつくるラーメンはおいしいし。ねえ、キミの名前はなんていうの?」 伊藤綾はぼくのつくったスープを飲んで微笑んで、それからぼくを見上げた。大きな瞳が瞬いた。香水の甘い匂いが広がるのを、ぼくはすこしだけ嗅いだ。 翌日から、ぼくは東京に行く準備をはじめた。ネットで安いアパートを探し、不動産に電話をかけ、トランクケースを買った。 イブキアヤコは故郷でしばらく休養することになった。温泉に行く計画も立てているらしい。スキャンダルになった拒食症も、この街に戻ってきてからはすっかり治ってしまっている、そうだ。ぼくはそのことを伊藤綾にメールで教えてもらった。 ラーメン屋やまめを来月いっぱいで辞める契約も取り交わした。 暇な時間には、ぼくは時折おいしい豚骨ラーメンのつくりかたと、残り短いこの街での生活のことを考える。年が明けてこの街にもうっすらと雪が積もった。その雪が解けるころには、ぼくは東京に向かうのだろう。 その前にすこし、お洒落な喫茶店でも探してみようか、なんてことも、ぼくはいま考えている。 名前 コメント
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第2回 全国ラーメン修行 レベル10から可能 各都道府県ごとに4つのミッションがあり 内3つ達成で『並盛クリア』 4つ全て達成で『大盛りクリア』となる 各ブロックごとに『全県並盛(大盛り)クリア報酬』が存在 新地方解禁から約2週間以内(次の地方が解禁されるまで)に全県クリアした場合さらに追加報酬あり 2011年12月28日北海道・東北から順次解禁 北海道・東北ブロック(第2回) 関東ブロック(第2回) 中部ブロック(第2回) 近畿ブロック(第2回) 中国・四国ブロック(第2回) 九州・沖縄ブロック(第2回) 名前 コメント